ル・フォー1型骨切り術
ル・フォー1型骨切り術
顔面の中心にある上顎骨を鼻の横から後方にかけて歯に平行、水平に骨切りし、歯列を含む上顎骨を分離させる術式です。上顎だけを移動すると術後の噛み合わせに不具合が生じるため、ルフォー1型骨切り術の単独ではなく、下顎枝矢状分割術(SSRO)と併用して行われます。
顔面の中央に上顎骨を骨切り分離することで得られるメリット
顔が長い
顔が大きい
鼻の下が長い
小顔になりたい
口元が出ている
ガミースマイルが気になる
1
CT、セファロ、パントモによる正確な診断と治療計画の立案
*3Dモデルによる手術シミュレーション、視診による詳細な確認も執り行います。
2
入院・全身麻酔
手術日を決定し、当院連携の国立病院に入院いただき、全身麻酔にて手術を執り行います。
3
切開・剥離
左右頬骨下綾下方の粘膜に垂直に切開を行います。上顎結節、翼突上顎縫合、下鼻道粘膜を慎重に剥離します。
4
骨切り線の描画
歯根の位置、特に犬歯(3番目の歯)に注意しながら、およそ4mm程度上方に骨切り線を描画します。
5
骨切り・可動性の確認
インジコカルミンの注入により
青白く染色された下行口蓋動脈
梨状口縁から鼻腔側壁、上顎洞前壁、上顎結節部、翼突上顎縫合部まで骨切りを行います。その後、鼻中隔の切離し、翼突上顎縫合部の分離を行います。骨片の可動性の確認も行います。この際に下行口蓋動脈を損傷させないようにインジコカルミンという染色液を使用することで、損傷のリスクを回避したオペを実践しております。
6
プレート固定
位置決め用スプリントを装着し、上顎の位置決めを行い、プレートによって分離した骨片を固定します。
7
粘膜縫合
切開創を縫合し、閉創します。特に鼻翼部の拡大を防ぐためにAlar Base Cinch Sutureと呼ばれる縫合処置を的確に施します。
3次元には高さ、幅、奥行きという3つの座標における広がりとそれぞれの角度がございます。
ご来院いただく患者様とお話をしていると、「時計回転」「反時計回転」という表現でご質問をいただくことがございますが、上記の図における「横顔に対しての上顎骨や下顎骨の回転方向や回転の度合い」(PITCHの角度)のことをおっしゃられているのかと存じます。
「時計回転」させるか?「反時計回転」されるか?それは、患者さんが「どんなお顔、くちもとになりたいのか?」によって変わります。
院長の吉川が、患者さんの「なりたいお顔、くちもとのご希望」をお聞きし、精密検査から、両顎をそれぞれ、どの程度回転させて移動することで、可能な限りご希望に添えるように計画し、手術します。
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